矯正治療中に歯が痛くても食べられる食事

本日も食事についてです。


正治療中に困るものといえば食事です。


痛くて食べられない

多くの矯正患者さんの心の叫びだと思います。


正治療中の歯の痛みは、歯を支える歯根膜が炎症を起こしているためです。
そのため、歯に力が加わり、歯根膜が押されると痛みをかんじます。
痛みを抑えるには、あまり咬まなくても済む食事が良いのです。



あまり咬まなくても済む食事として、ネット上に投稿している矯正患者さんが痛い時にどのように対処されていたかをまとめると次の4つぐらいに集約されます。


1.やわらかい食材の選択、やわらかく煮込む
太い麺類(うどんやきしめん)をやわらかく煮込むという意見が多かったです。
細い麺類(ラーメンやスパゲッティー)は装置にからまるので否定的な意見もありましたが、かまなくても済むという面では良いかと思います。
やわらかいパン、ケーキ、ドーナツをあげているものも多かったです。パンやドーナツはかたいものもありますので注意が必要です。
煮物(おでん、シチュー)、煮魚、卵料理、豆腐料理、ポテト系(マッシュポテト、ポテトサラダ)など。


2.肉はミンチに
かみちぎったり、引きちぎったりすると痛みが出やすいです。
肉はミンチにすると良いでしょう。
ハンバーグ、ツミレ、麻婆豆腐など


3.スープ系の多用、流し飲み
かまずに済むので、痛くて全く食べられないときに出てくる対処法でした。
お茶漬け、リゾット、スープ類、ウィダーインゼリー、カロリーメイトなど
食事をこれらだけでずっと済ませると栄養が不足します。
痛みは通常数日で慣れてくるので、あくまでも痛くて全く食べられないときに限定してください。


4.食材は小さめに切る
小さく切ると咬む回数を減らすことができます。
フードプロセッサーなどを利用すると、痛くて全く食べられないときでも必要な栄養素を取ることができると思います。


正治療中の痛みへの対応として、一番してほしくないのが「食べない」ことです。
体を壊すだけでなく、歯の移動にも悪い影響を与えます。
少し工夫が必要になりますが、食事だけは必ず取るようにしてください。


正治療が進むと痛みにも慣れてきて、なんでも大体食べられるようになります。


最後にあまりかまなくても済む料理のレシピが載っている本をいくつか挙げておきます。
家族いっしょのユニバーサルレシピ


家庭でできる高齢者ソフト食レシピ


かむ・のみこむが困難な人の食事